つみきろく

まいにちご自愛しています

増刊号 2021面白かった映画

おはようございます。

今回は今年見た映画で面白かったものをメモしておきます。ネタバレも含みますがここに注意書はしないので見ようと思っている映画には気を付けてください。

目次をつけておきますから好きなのだけでもぜひご覧ください。

見た順です。

 

 

プラダを着た悪魔

監督

デヴィット・フランケル

 

主演

メリル・ストリープ アン・ハサウェイ

 

あらすじ

ライターを目指す冴えない女性がヴォーグ誌編集長の秘書となり生き方を変えていく。

 

感想

製作年は逆なものの昨年見た「マイ・インターン」を先に見ていたのがよかったかな。

ブランド服ってなんであんなに変な形で高いの?に対してのベストアンサーがこの映画にあります。

 

女帝(エンペラー)

監督

ファン・シアオカン

 

主演

 チャン・ツィイー

 

あらすじ

古代中国王朝が舞台のお家騒動劇。

 

感想

「古来色とは紅のことであった」という一説を思い出しながら視聴した。

内容はとにかく薄くて、史実に基づいているわけでもなさそうなので「映像がきれいダナー」「アジアンビューティーダナー」の二点に興味がある人に見てほしい。

 

風の谷のナウシカ

監督

宮崎駿

 

主演

島本須美(声)

 

あらすじ

第三次世界大戦後の世界で自然と共生する村の人々が帝国の戦争に巻き込まれていく様ともがく女性の物語。

 

感想

何度目かの再視聴だが何度見ても新しい発見があって面白い。発見する度に自分の成長を感じられる。

オタクが口を揃えていっているが、漫画も読んだ方がいい。その理由は「映画ナウシカが途中までしか描かれていない」からではなくて「作品の奥行きを知ることができるから」である。

とくに風の谷のトルメキア内でのポジションやペジテ市の地理など、知れば知るほどアニメでなにを言っているかわかるようになるのが面白い。

 

プラットフォーム

監督

ガルダー・ガステル=ウルティア

 

主演

イバン・マサグエ

 

あらすじ

目が覚めると個室に小男と二人閉じ込められていた。私物はドンキ・ホーテの本が一冊だけ。部屋の真ん中には大きな穴が開いていて時間になると上階の食べ残しがエレベーターで降りてくる。

 

感想

今年唯一映画館で見た映画。見たかった映画が見れなかったので事前情報なしで飛び込んだが非常に考えさせられる一作だった。

設定から貧困に対しての問題を提起をしているのは明らかなのだが、収監されている人間のパーソナルな情報が開示され始めると個々一々の問題も絡み合ってきていかに解決が難しいかも確認する。

最終的には絶対的な正義とはその存在が認められているわけでもなければ、定義付けられるものでもあるはずがないと括られる。劇中で語られた「答え」は監督自身の製作当時の答えなのだろうが、各々で答えを考えることをやめないことがこの映画を見たことの意義だと感じた。

 

ザ・サークル

監督

ジェームズ・ポンソルト

 

主演

エマ・ワトソン

トム・ハンクス

 

あらすじ

SNS会社に勤め始めた女性は新サービスのモデルとして生活のすべてを全世界にシェアし始める。それは容認した「彼女だけ」でなく「彼女が生きるために必要とするすべてを世界中に曝す」行為だった。

 

感想

SNSをする人、しない人、またその中間のグラデーション。人の数だけツールの使い方はあるはずだが、とくに極端なケースを作り上げることで問題を分かりやすくしてあった。

2017年製作の映画だそうだが、4年前からどこまでここに近づいたかな。人の感じかたも変わって、数十年後には「どうしてこんな感じかたをしたの?」って言われそうだ。

 

チョコレートドーナツ

監督

ラヴィス・ファイン

 

主演

アラン・カミング

アイザック・レイヴァ

 

あらすじ

LGBTQ+や障がい者、様々な人の生きづらさが丁寧に描かれている。

 

感想

性嗜好であったり病気であったり、我々多種多彩な要素を抱える存在である以前に、一人の人間であるともっと認められるべきである。人類が生き残るためにすべての人間が必要だから生まれてきたのだと思い出させてくれる作品だった。

 

岸辺の旅

監督

黒沢清

 

主演

深津絵里

浅野忠信

 

あらすじ

夫が失踪した女性のもとに突然夫が帰ってくる。しかも自分はもう死んでいるという。夫に言われるまま二人は旅に出るが、滞在先では夫同様もう死んでいる人が現れ女性は動揺する。

 

感想

純文学の概念を映画に持ち込めばまさしくこういうものなのだろう。どんよりとした画面の色や上がりすぎないトーンで紡ぎ続けられる物語。そのひとつひとつを構成する役者の技術力。主演がこの二人だからこそ完成した世界観だった。

 

ミッション・ワイルド

監督

トミー・リー・ジョーンズ

 

主演

トミー・リー・ジョーンズ

ヒラリー・スワンク

 

あらすじ

行かず後家となった女性は精神を病んだ村の女性を教会まで連れていく。途中ならず者の男と行動を共にするが、自らの意思で処女を失った女性はその晩自殺する。

 

感想

いまの時代に反映させれば、女性の行動は荒唐無稽である。だが物語の舞台となった開拓時代のアメリカでいかに彼女が惨めであったかを思えば胸が張り裂けんばかりだった。

この作品を男性が撮ったのは、必然なのかもしれない。

 

8Mile

監督

カーティス・ハンソン

 

主演

エミネム

 

あらすじ

デトロイトで働く白人青年がリリックを刻みながらビッチとファックする話

 

感想

言わすと知れた大作。とくにラストシーンは号泣で何度見たかわからない。

ファックフリーダム!

スリーワンスリー!!

 

鑑定士と顔のない依頼人

監督

ジュゼッペ・トルナトーレ

 

主演

ジェフリー・ラッシュ

 

あらすじ

オークションをとりしきる美術鑑定人の気難しい男性の趣味は秘密の小部屋に自らの審美眼に叶った女性の肖像を飾ること。ある日両親を喪い莫大な物品を相続した女性から連絡を受け現地に赴く。精神を病んでいるという彼女はなかなか姿すら見せない。人間嫌いな彼だが、親子ほども年齢差がある彼女と次第に心通わせ恋に落ちる。

すべてを彼女に捧げるため歴代の(肖像の)女性を彼女に差し出すが。

 

感想

ものに恋したことがある人でないとこの物語のよさはわからないだろう。長年愛し続けたものを概念と共に喪失する感触は模擬であるにも関わらず臓器のひとつでも喪ったようだった。

とくに鑑賞中、わたしは特定の人物を主人公二人に当てはめていたので離別を匂わせ始めたときに「どうぞせめて二人の愛は守られてください」と願ってしまった。

 

アラジン

監督

ガイ・リッチー

 

主演

メナ・マスード

ウィル・スミス

 

あらすじ

貧民街に住む盗人の青年は手に入れた魔法のランプの魔神に王子へと姿を変え、最愛の王女に求婚する。

 

感想

アニメ同様ご機嫌な音楽と映像で構成された実写映画。アニメ版でロビン・ウィリアムズが作り上げたランプの魔神を青塗りにしたウィル・スミスが見事に再現。これだけで十分見る価値あり。

加えて作品の現代化も素晴らしい。ラストシーンで王女が「私が王となって執政を行うので愛想と気持ちがいいあなたは外交役としてサポートしてちょうだい」というのがよかった(実際はこんなにはっきりは言わない)。

求められるリーダー像の変化にも気づかせてくれた良作。

 

ヴェノム

監督

ルーベン・フライシャー

 

主演

トム・ハーディ

 

あらすじ

地球生命体との共存に成功した主人公がカチコミをしかける話

 

感想

ヴェノムがかわいいのとエミネムが歌う主題歌がよかったのが評価の8割。ヒーローものは話がよく理解できないので「なんで?」と複数回なったものの、そんなわたしが見るのを止めなかったのでやっぱり面白いんだろう。

 

風立ちぬ 

監督

宮崎駿

 

主演

庵野秀明(声)

 

あらすじ

零戦設計者の堀越二郎の半生を描く

 

感想

二回目。

宮崎監督の反戦への並々ならぬ感情は小学生のわたしにもわかるほど他の作品でも強く描かれているが、日本の大戦に直接切り込んだのは、やはりここで一区切りということなのだろう。最後までかきあげてくださったことに本当に感謝しています。

作品の細かいところだと肺の病気の妻のとなりでタバコ吸うんじゃないよ、とか、お前らみんな自由だな、とか色々あるっちゃあるのだがいい時代だったの一言で片付けていいだろう。

ものを悪事に利用する心がなければもっともっと発展は早いはずだ。なんのために人は傷つけ合わなくてはいけないのか。何度も何度も考えさせられた。

 

まとめ

全部読んでくださったかたも、ちょっとだけ読んでくださったかたもありがとうございました。

今年は120本の映画を見たようでした。その中で13本ご紹介させていただきました。

よろしければ皆さんが視聴して面白かった作品を教えてください。アマプラにあったら観ます。

 

今日の夜もブログは書きますが、ひとまず区切りとして、

よいお年をお迎えください。